先人の想いを大事に お弓祭り

お弓

1月1日、色川は雪に覆われた。そんな寒い中、大野お弓保存会(大東利吉会長)による今年で9回目のみそぎ(水垢離)が行われた。色川神社の御神体の前で「タマタマ、タマタマ」「エイッホッ」「エイッホッ」と白い衣装一枚をまとった保存会の代表者3名が舟を漕ぐような動作をしながら宮司が唱える祝詞に合わせて復唱。周りの観客かからは「見てるだけで寒く感じる」「よくやるわ」などの声が聞かれた。
祝詞が終わると、3人は着ていた衣装を脱ぎ上半身裸で目の前を流れる川に腰までつかり、「エイッ」「エイッ」「エイッ」と3回肩に水をかけた。観客からは拍手が起こるが、よほど寒いのか一目散に用意していた風呂場に直行!!

そして翌日、水垢離し心身を清めた3人を含む弓役6名、万歳楽役の舞手、引手各1名、たたき手2名、弓渡役2名、神主1名の総勢13名がお弓祭りを執り行った。

この祭りは、的射の儀式をし「万歳楽」という祝詞を謡い、五穀豊穣や無病息災など村の平穏、繁栄を願う伝統行事だ。一度は途絶えていたが昭和52年に30年ぶりに復活し、今年で38回目となる。

当日は天気にも恵まれ、神事を見守る観客らも30人ほど集まった。
今年は補助金を活用して衣装や弓矢、げたなどすべて新しく新調。神事を執り行うメンバーも自然と気が引き締まっていたようだ。

お弓

初めて弓役として参加した荒木哲さんは「とにかく寒かった!でも昔からの伝統行事なのでこれからも続けたいと思った」と話した。著者も若手として神事を行っているが、このお弓祭りを二度と絶やすことなく、そしてこの先も村が益々繁栄し平穏であることを願い精一杯頑張りたいと思う。

(ヨーヘー)