南平野の休耕田を復活

今年から、南平野地区で約4反の田んぼを作り始めた男たちがいます。県道の下に広がるその田んぼは、日照時間が長く、とてもおいしいコメができるそうです。かつて色川の先人が切り開いた棚田ですが、過疎・高齢化とともに作り手がいなくなり、4年前から休耕田になっていました。

「そんなすばらしい田んぼなのにもったいない」と立ち上がったのが、同地区に住む益子保美区長をはじめ、赤瀬茂雄さん、井上哲男さん、奥江源三さん、富岡康博さんの5人。また、円満地公園で働く小山かおりさんも時折、応援にかけつけます。コメ作りの経験者は少なく、地元の農家から教わりながら田んぼの復活に取り組んでいます。

益子さんは「この地区でも高齢化でお米を作る人が減り、安いお米を町で買って来る人が多い。せっかくおいしいお米ができる土地に暮らしているのだから、自分たちが食べる分だけでも、自分たちの手で作りたい。それができるのも、今まで地元のおじさん、おばさんたちが一生懸命田んぼを作ってきたから。そのことを忘れず、地元の方々に感謝して、皆にお米が振る舞えるように今年の豊作を願いたい」と話しています。

5人が集まって作業をするのは毎週日曜日。自分たちで作ったコメが食卓に並ぶのを楽しみにしながら汗を流しています。

(執筆:ヨーヘー)

日照時間が長く、おいしいコメができるといわれる田んぼ

南平野の棚田

毎週日曜日に皆で作業。この日はあぜぬり

南平野の棚田2