しめ縄作り・餅つき体験 盛大に

しめ縄づくり

棚田を守ろう会(松木繁明代表)による今年最後のイベント、しめ縄作り・餅つき体験が11月22日に開催された。どんよりとした空模様で雨が心配されたが、無事に行うことができた。

このイベントは、色川の文化と伝統を多くの人に知ってもらおうと、昔は歩くのに必需品だったわらぞうり作りと、正月に欠かせないしめ縄作り、そして昔ながらの餅つきを体験してもらうもの。同会で9月に収穫した稲わらともち米が使われた。

参加者は、色川近隣の住民や、毎回イベント時に農作業のボランティアも兼ねて訪れる「NPO法人JUON(樹恩)ネットワーク」の参加者、そして今回は大阪や東京から初参加の団体ツアー客も加わり、スタッフも含めると総勢約80人に上った。初めての参加者は縄ないをするだけでも一苦労。四苦八苦しながらも講師に教えてもらいながら作成にとりかかる。

餅つきは、子どもたちも小さな杵を使い力いっぱいつき、餅を丸める作業も体験していた。

子どもたちも餅作り

そして、待ちに待ったお昼ごはん。今回も色川の食材をふんだんに使った料理や、炭火で焼いたつきたての餅が並んだ。参加者からは「おいしい!」と大絶賛。餅が焼き上がるのを待つのに行列ができたほどだ。

午後は、同会が今年で10周年を迎えたことを記念して、餅まきが行われた。その数約1000個!「棚田を守ろう会10周年バンザーイ!!」という掛け声と同時に、一斉に餅が雨のようにまかれた。降ってくる餅に「痛い!」と言いながら、老若男女問わず皆、楽しそうに餅を拾っていた。あっという間に終わったが、参加者はたくさんの餅を手にし、満足気な表情だった。

参加者らは「とても楽しかった」「10周年記念の時に来られて餅が拾えてラッキーだった」と感想を話していた。

ただ、課題も残る。教える講師の高齢化が進み、いつまで続けられるかわからないのが現状だ。いかに我々スタッフたちが昔の文化、伝統を引き継ぐことができるかが問われている。