お釈迦様の生誕を祝う花祭り

花祭り

みなさんは、お釈迦様が誕生したといわれる日を知っているだろうか?調べてみると、いくつかの説や暦による違いがあるが、日本では現在4月8日とされているようで、この日に合わせて誕生を祝う仏教行事が催される。

正式には「灌仏会」(かんぶつえ)と言うそうだが、4月に桜が花開くことから、「花祭り」の名称で親しまれるようになったそうだ。小阪区でも8日に花祭りが行われた。

この行事は、区民が集まって一度に行うものでなく、思い思いの時間に南泉寺にお参りに行くものだそうだ。

寺に行くと、まず鮮やかな花で彩られた「花御堂」がぱっと目に飛び込んでくる。御堂の下には、甘茶で満たされた桶。中にお釈迦様の像が据えられ、その像に甘茶をかけるのが、お祝いの作法だそうだ。どうやら、生誕の際に、竜が注いだと言われる産湯の伝説に由来するらしい。

お祝いが済んだら、寺役が準備しておいただんご(おはぎ)と甘茶をいただく。だんごは、ほどよい甘さでやわらかさも絶妙。おいしくて、ついつい2つ目に手が伸びる。また、甘茶は、名前のとおり、どこか甘みがあり、飲むと口の中がさっぱりする。だんごや甘茶をいただきながら、住民同士で話に花が咲く。話の中で、「甘茶で墨をすると、字が上手に書けるようになる」という願掛けを教えてもらった。

この日は天気に恵まれ、寺からの眺めもとてもきれいで、住民たちは散歩がてらお参りに訪れていた。

どうやら、色川では昔ながらの花祭りが残っている地区は、小阪区だけのようだ。お参りは区民に限らず自由に行えるそうなので、来年はぜひお祝いに足を運んでみてはいかがだろうか。

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