観光甲子園本選に新翔高校が出場

第2回全国高校生観光プランコンテスト「観光甲子園」が、8月29日に神戸夙川学院大学で開かれました。和歌山県からは、県立新翔高等学校が色川地区を題材に作成した観光プランが予選を勝ち抜き、初めて本選に出場しました。
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第2回のテーマは「ディスカバー マイタウン・マイエリア」。地域振興のために、高校生が斬新な視点で地域の魅力を再発見し、それらを活用して多くの来訪者をひきつけることができるように企画・立案した観光プランを募集しました。

審査基準は「斬新性(企画の視点が斬新か)」「地域魅力の打ち出し、波及効果(地域の魅力が効果的に盛り込まれ活性化するプランか)」「消費者視点(来訪者にとって魅力的か)」「採算性(費用対効果が適切か)」「論理性(企画に説得力があり論理的か)」の5つ。

7月に行われた予選では75校・125プランの応募があり、その中から選ばれた10校の生徒たちが、アリーナ特設会場の舞台で、それぞれの観光プランを全力で発表しました。

新翔高校のプラン「どえらかったで!色川?熊野の山里・色川でダブル元気」は、豊かな自然や伝統文化が残る色川地区で田舎暮らし体験をすることで、旅行者が元気になるとともに「生きる」ことを見つめ直し、また、住民も旅行者との触れ合いを通じて元気になり、地域が活性化することを目的としています。体験内容は、わらぞうり作りや仙人滝ウォーキング、田畑での農作業、めはりずしなどの郷土料理作り、鶏をさばく鶏料理体験、ブルーベリー収穫、獣害を考えるナイトツアーなど。

実際に色川で体験して、プラン作成に取り組んだ7人の生徒たちは、住民に教えてもらって編んだわらぞうりをはいて12分間の発表に臨みました。本番直前まで練習を重ねた成果が見られる発表ではあったものの、残根ながらグランプリに届かず、優秀作品賞を受賞。

石森秀三・審査委員長は、「第1回よりも全体的にレベルが向上している。甲乙つけがたく、審査に時間がかかった。地域を元気にしたいという、若い高校生たちの熱い思いが込められていた」と講評を述べました。

グランプリの文部科学大臣賞を受賞したのは、山形県立置賜(おきたま)農業高等学校の「井上ひさしの故郷を歩く『卵下駄(たまげた)!かわにしまちなかめぐり』?小説から飛び出す名所旧跡をあるく・ながめる・ふりかえる?」。「宝物さがし」をキーワードに、町に眠るさまざまな魅力を発見するプランが、見事グランプリに輝きました。
(執筆:たき)

色川プランを発表する新翔高校の生徒たち