棚田に150mの流しそうめん登場

7月1日、小阪の棚田の草取り体験前日。樹恩の朝は早い。6時に起床。朝食の支度から片づけ、弁当作り、その後、棚田で事前に草取り…のはずだった。

樹恩とはNPO法人ジュオンネットワークのこと。都市と農村の人々を結び、環境保全や地域文化の発掘・普及など様々なボランティア活動を展開する団体だ。年4回ある棚田のイベントに参加者を募り、いつも2泊3日で十数人のボランティアが参加する。

話を戻す。棚田に着くなり目に飛び込んできたのは4mほどにこぎられた数十本の竹。今年も流しそうめんをするらしい。数分後、田んぼの草抜きではなく、竹のふし抜きを頼まれる樹恩の人たち。

そして、竹を運ぶ。棚田の上までひたすら運ぶ。その長さ約150m。そうめんがひっかかり、ふしをけずり直したり、水があふれて試行錯誤したり、一日がかりで準備は終了。疲れを隠しきれない樹恩の人たち。

樹恩の夜は遅い。入浴後、疲れをいやす間もなく夕飯を終え、始まる夜の宴。棚田と樹恩の交流会だ。明日のことなど忘れているかのように飲んで楽しむ樹恩の人たち。

当日の参加者、協力者、来てくれることは当たり前ではない。参加者への感謝は決して忘れない、と肝に銘じる。樹恩の人たちが目を覚ますころ、棚田に朝日が降り注ぐ。