挑戦!ムシロ打ち・・・其の四 ムシロ完成

前回までにムシロの織り方を教わった「ごんぱちーず」の2人は、家で自習をしているはずですが、真面目に織っているのでしょうか??
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織り進むにつれてムシロの真ん中が高くなってしまいました。師匠の中西忠治さんに相談すると「両端に2つに折ったワラを入れ込んで高さを調整したらええ」とのこと。

また、ある時は縦糸が切れそうになり「今までの苦労が水の泡だー」と焦る私たちに、中西さんは「釣り糸で補強したら世話ない」と余裕の表情。

何度となく助けていただきながら、どうにか最後まで織り進みました。いよいよ織り機からムシロを切り離します。よく研いだ包丁で縦糸を一本ずつ切っていきます。ずさっと音を立ててムシロが床に落ちました。

続いて、両端から出ているわらに板を当てて包丁でざくざく切り落とします。仕上げに織り目から飛び出しているわらをハサミで切り、さらに細かいわらは、日に干して硬いたわしでこするときれいに取れます。

こうして完成した手作りのムシロ。ところにより少し青かったり、黄色っぽかったり微妙な縞模様が見えますが、これは使ったわら束の色が少しずつ違うために生じたもので、時間がたつと同じ色になっていくそう。もったいなくて飾っておきたいところですが、それこそもったいない。手間も根気も要りましたが、その分大切に使いたいと思います。中西さん、ご指導ありがとうございました。
(執筆:やま)

ムシロを織り機から切り離します

両端のわらを包丁で切り落とします

完成したムシロと中西さん(中央)、ごんぱちーずの2人