水元神社の宮祭り

「おぉーい!こっちないぞぉー!」「痛っ!」
杉林の中の社で、餅が宙を舞い、にぎやかな声が響いています。色川西部地区・籠。町営バス色川線の終着点のバス停の傍らにある鳥居をくぐり、急な石段を登ると、水元神社があります。11月1日、枯れることなく流れ続けるその命の源に感謝すべく、20~80代の住民25人が集まり、宮祭りが行われました。
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お神酒や果実、生卵を供え、皆で般若心経を奉納した後は、お待ちかねの餅まきです。前日、区民でついた餅は、ダンボール4つ分もあり、持ち切れないほど拾ったおばあちゃんもいたほど。

その後の宴会では、岩穴から水が湧き出ていることや、「ここの神社の神様は蛇なんじゃ。だから卵を供えるんや」と由来などを、最近この地区で暮らし始めた若者に伝えてゆきます。 

拳ほどの大きさの岩穴から水が湧き出る不思議も、蛇が神様という言い伝えも、昔から受け継がれてきた「目に見えないものへの畏怖や感謝を忘れない」という教えなのではないでしょうか。宮祭りは、そんなことを再確認させてくれる日でもあります。
(執筆:とばやん)

餅まきを楽しむ区民たち