坂足のキイジョウロウホトトギスが見頃

キイジョウロウホトトギス

 「つかちゃん、うちのキイジョウロウホトトギスがちょうど回覧がまわる頃に咲いてきそうなんやけども」

 9月末に坂足の後呂光さんから電話があった。今年、浦勝良さん宅でキイジョウロウホトトギスの葉を見せてもらった。互い違いに葉が生えた形状が独特で、一体どこに、どんな花が咲くのか?興味津々で、翌日早速後呂さん宅を訪問した。

 家の裏にまわると、石垣からキイジョウロウホトトギスが垂れ下がり、ぽつぽつとレモンのような明るい黄色の花をつけていた。花は、一枚の葉の根元に一つずつ付き、咲いたものは鈴のようにぷらんとぶら下がっている。取材時は、まだ先頭の方しか花が咲いていなかったが、10月に入ってから中旬ごろまでに蕾がひらき、見頃となりそうだ。キイジョウロウホトトギスは紀伊半島の固有種で絶滅危惧種。日陰を好み、日にあたりすぎると枯れてしまう。後呂さん夫婦が種から大事に育てたキイジョウロウ。時間があれば、ぜひ坂足まで足をのばしてみてほしい。