色川地区自主防災組織(鳥羽山誠一代表)主催の防災講演会が2月21日、色川小中学校で行われた。講師は澤田雅浩准教授(兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科)、前川良栄さん(一般社団法人福祉防災コミュニティ協会認定コーチ)。 澤田先生は新潟県中越地震において新潟県長岡市で復興支援に携われた経験を紹介し、「地域防災とはハザード(防ぐことのできない自然災害)から影響を受ける脆弱性(建物の耐震性や地盤の弱さなど)と暴露(対象数)をできるだけ抑えるよう考えていくこと」と説明があり「地域の中の弱点を見極めながら強みを確認する、という作業を皆で行うことが重要だ」と訴えた。前川さんは実際の能登半島大地震におけるコミュニティ内の写真紹介の他、家屋内の安全の確保、弱者支援についての説明があり、その中で「自分の命を守ることが優先」と強調した。
後半は色川内4班に分かれ、グループワークを実施。地図を囲み、危険箇所の確認や「地域でできること」を多数提起し、同時に、個々で抱えていた提案や不安を共有することができた。 講演会後、講師の皆さんを囲んだ親睦会を開催するにあたり、食事は炊き出し訓練を兼ね、民生委員、福祉委員、みどりの会の皆さんが協力し、おにぎり約160個と色川の食材を使った猪汁の調理を行った。
親睦会では奥江源三さんより南平野区で行われている炊き出し訓練の紹介があり、新宅伸一さんは平成23年に発生した紀伊半島大水害の口色川区におけるさまざまな決断について語った。
さて、筆者の住む西部地区では、毎年恒例の籠のお花見の食事に炊き出しの導入が検討されている。また、災害発生時、車道が土砂崩れで通行止めとなる危険性があるとして、旧道の整備、ハイキングを計画中だ。澤田先生は皆が集まる機会に防災を意識して取り組むこと、他の防災対策を参考にする「まねっこ防災」を推奨していた。「うちではこんなことしているよ」という情報は共有していただき、さらに災害に強い色川地区を目指していきたい。 今回の防災講演会、ワークショップ、炊き出し訓練・親睦会の様子をYou Tubeで限定公開しています。
