大学生が農作業や森づくりを体験

大学生が体験

大学生が色川地区で農作業などのお手伝いをしながら地域づくりの取り組みを体験するインターンシップが、8月21日~25日に行われた。

これは認定NPO法人ふるさと回帰支援センターによる事業で、全国各地で実施され、色川では色川地域振興推進委員会(原和男代表)が受け入れに当たった。

今回参加したのは、地域づくりや農業に関心のある東京・大阪の大学生5人。彼らは、21日午後に滞在施設である籠ふるさと塾に到着後、原会長から色川地区の地域づくりについて講義を受けた。

22日からは農林業などの実習作業。初日は、「色川明るい里山森づくりの会」が里山作りに取り組んでいる場所で、植林した木の周りの草刈りを行った。指導者の白水節二さんに草を刈る鎌の研ぎ方から教わる。昼食には、山の水を使って流しそうめんを楽しんだ。

3日の午前中は、色川神社の土砂の片付け。大東利吉・大野区長らと、昨年の台風12号災害で境内に積み上がった土砂をシャベルで袋に詰め、軽トラックに載せて運んだ。

午後は、色川青年会・鳥羽山誠一会長の指導の下、間伐作業を行った。林業の変遷や間伐の必要性などを教わり、実際にのこぎりで木を切る作業では、「滝のように汗が出た」という女子大生も。作業後は、水着に着替えて川に連れて行ってもらい、初めての川エビ捕りも体験した。

24日は、小阪区の棚田を守ろう会の米づくり体験農場で、棚田の水路にたまった草や土を取り除いたり、イノシシ除けの柵を直す作業。「棚田を初めて見て感動した」という学生や、「棚田を築いた先人たちのすごさを感じた」という学生も。

最終日は、無農薬で茶を栽培している「共同畑研究会」のメンバーと一緒に、茶畑に堆肥を入れる作業を行った。堆肥を袋に詰めて茶畑に運び、木の根元にまく重労働だが、学生たちは最後まで音(ね)を上げることなく、一生懸命に汗を流した。

「どの作業もなかなか体験できないもので、貴重な経験になった」「昔の人とのつながりを感じる体験ができた」「5日間があっという間で、もっとやりたいと思った」といった感想が聞かれ、若者たちにとって色川での実習が充実したものであったことがうかがえた。

大学生が体験

「難しい」「面白い」と言いながら草刈り用の鎌を研ぐ

原会長は「地域のいろいろな仕事や活動を体験してもらったが、みんな地域づくりに関心を持っているということもあって熱心に取り組んでくれた。受け入れ側も多くの良い刺激を受けることができ、今後も若者に山村の暮らしに触れてもらうこういった機会を可能な限り設けていきたい」と話している。

大学生が体験

暑さに負けず、棚田の溝の草や土を取り除く

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広い茶畑に重い堆肥を運び入れるのは重労働