笑いで元気に! 色川寄席

色川寄席

色川山里文化クラブ(浦勝良代表)は、新年恒例となった「色川寄席」を1月19日に口色川会館で開催した。

4回目となる今回も五代目桂文三(ぶんざ)師匠、桂雀喜(じゃっき)師匠が高座に上がった。

すっかりおなじみとなった文三さんは故五代目桂文枝さんの弟子で、雀喜さんは桂米朝一門の桂雀三郎さんの弟子。

用意された蝋梅と水仙の美しい花が場に華やかさを添えて、午後6時半、約60人の観客が待ってましたとばかりに拍手で出迎えた。

まず、文三さんの演目は「無くて七癖」と特徴のある癖を持つ幼友達4人が集まる話。目をこする癖や鼻の下をこする癖をユーモラスに表現して、会場を大笑いさせた。

次の雀喜さんは「夢」の話で、覚えていない夢を巡って、女房、友人、大家、奉行に天狗とケンカしていき、最後に大オチを持ってくる。昔の制度や表現の勉強にもなった。

休憩を挟んで最後はもう一度文三さん。「目利き」を題材に、おっちょこちょいな男の勘違いが悲劇を生むが、それが元でなんでもない茶碗にとんでもない価値が付くという話。ストーリーの面白さに加え、男の感情の変化を巧みに表現する文三さんの世界に、全員が引き込まれていた。

大笑いをすると、病気の進行が止まったり、治ったりするとのこと。「病は気から」と言うが、確かに笑いには人を元気にする効用がありそうだ。今回の寄席の大笑いで、色川の住民もたくさん元気をもらったようだ。(たなひろ)

「夢」の話をする雀喜さん
色川寄席2