色川の生活は厳しい

暮らしを続けていくことは、結構大変です。

正直にお伝えします。色川の生活、暮らしは結構大変で厳しいです。現在人口は9つの集落合わせて300人余り。移住者が6割近くいるとは言え、山間地の過疎高齢の地域です。地方の中核都市や便利な田舎ではありません。

医療体制は整っていない

色川には診療所があり、かつては週1回半日開院していましたが現在は月に1回のみになり、基本的には救急や専門医は40分程度かかる町の病院へ行くことになります。特段の救急時は、ドクターヘリが飛ぶようになり対応をしています。また、近隣市町の病院も医師不足が続いており、医療体制は充分ではありません。

交通が不便

公共交通は1日3便のバスのみです。近隣市町までは乗用車で山道をくだり40分ほどかかります。買い物については、口色川地区の「よろずや」を利用したり、「引き売り」が週に何度か地区を回るなどして利用が可能です。それでも自家用車がないと日常の生活が非常に不便です。またガソリンスタンドが地区内にないため、車を維持する費用がかさむなど、交通は非常に不便です。

水道が不便

ガス、電気などはそれほど不便はないのですが、都会のような水道はないので川から水を引いています。大雨のときは泥水になるほか、パイプが破損して断水することがあります。共同で管理しているところでは、当番制などで掃除・修繕など管理をしています。また個人管理の場合は、大水が収まってから取水口まで自分で補修しに行くことになります。

ご近所付き合いはかかせない

地区で生活するには都会のようにご近所との付き合いのない生活はできません。日頃からご近所とは良好なお付き合いをするとともに、地域の行事等には積極的に参加してください。郷に入れば郷に従えと言うように、まずは地域に溶け込むのが成功の秘訣です。集落ごとにお寺やお宮さんがあり、それぞれに行事も行われています。地域にはまだまだ「お互い様」の気持ちが根付いていますので、慣れるまで時間がかかるかも知れません。

農業はご高齢者には厳しいです

色川地域は小さな棚田が連なっており農業機械の使用が難しく、体力的にも厳しいものがあります。他に生活の糧を得るにも色川地区はもとより近隣市町も希望する職種での雇用は少ないようです。若者であっても、虫、草刈り、大雨など農業を生業にすることは容易くはないので、ご自分の体力や今後の生活スタイルもよく見通す必要があります。

それでも、色川の暮らしは楽しいです。

不便、厳しい、大変、そんな色川ですが。実際に移住し暮らしている人たちは、大いに田舎暮らしを愉しんでいます。多少「覚悟」は必要かも知れませんが、そんな田舎暮らしがあってもいのではないでしょうか。皆んなで助け合って暮らしを築いてく悦び、不便を工夫と知恵で乗り越えていく楽しみ、一緒になって地域課題に取り組む達成感、など都会では得ることの出来ない色川ならではの暮らしがここにはあると思います。不便だけど楽しい暮らし、そんな田舎暮らしもいいのではないでしょうか。