棚田地域振興に関する勉強会、開催

暑さが厳しくなってきた8月2日の日曜日、棚田地域振興コンシェルジュ・大川武士氏を招いての棚田地域振興に関する勉強会が口色川会館で行われた。主催は棚田地域振興協議会 (浦勝良会長)。

当日は、窓を開け、除菌ジェルとマスクを用意、コンシェルジュの前には飛散防止シートを設置。午後1時からと6時からの計2回、合計で約50人の参加者が集まっての開催となった。

大まかな内容としては、棚田を耕し、守ることは、大切なことであること。そのために、「棚田地域振興法」という法律ができ、省庁や県、町を越え、棚田保全を支援する姿勢であること。色川が指定棚田地域となり、特に推進する地域になっていること、といったものだった。とはいえ、具体的な支援は明らかではなく、「たくさんの補助事業があるからそれらをうまく活用してほしい」と、後半は補助事業の紹介に時間が多く割かれた。

話の後は、参加者とやり取りをする質疑応答の時間があり、終了後にはアンケートで、感想やこれからの要望などについて意見を集めた。

「そもそも内容が難しくてよくわからない」「補助の話ばかりで、思っていた内容と違った」といったコメントが多かったほか、空き家や獣害、耕作放棄地の問題など、これからについての不安も多く寄せられている。

地域側は、町が事務局を担う棚田地域振興協議会が発足しているが、まだまだ地域に情報が浸透しているとは言えず、こうした勉強会や回覧板などでの情報共有を重ね、広く興味を持ってもらい、意見が言い合える場を作る必要があるだろう。 そもそも棚田振興とは何なのか?本当に必要なことは何か?それぞれの状況によって思い描く内容は違ってくるはずだ。その中で、今、色川に住む人々の困りごと、これから生まれるであろう地域の課題にみんなで向き合い、それぞれ知恵を出し合いながら、力を重ねられるかどうか。本当の振興に結び付くかは、ここに懸かっているような気がした。