狩猟体験記~初めての「シシ山」

「ザー、ザー・・・」「滝に行ってるぞー」「ザー・・・」「谷に降りてるぞー」「ザー・・・」

トランシーバーを介して、イノシシを追う猟師たちのやり取りする声が聞こえます。12月5日、快晴の下、南平野・小阪の山で、6人の男たちと猟犬8匹がシシ猟を行いました。
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11月1日に狩猟が解禁され、この日も朝7時半に仲間が集合。午前中は2、3人が山に入り、夜行性のシシがどこに寝ているかを確認するために、まだ新しい遊び場や寝床にしていた場所、足跡などを探しました。

確認が終わり、おおよその居場所を突き止めたところで昼食を取り、午後からいよいよ狩りが始まりました。作戦は、銃を持った人と猟犬を放す人とで分かれ、挟み撃ちをして捕らえるというシンプルなやり方です。それぞれが配置に着き、いざ出陣。

しばらく待っていると、1匹が吠え出しました。シシを見つけたのか、ほかの犬も吠え始め、と同時に「パーン!」と銃声が一発。

「・・・・・・今のはシカや」

トランシーバーからはそう聞こえてきました。

その後も犬たちはにおいをかいだり、吠えたりして、懸命にシシを追っていましたが、結局シシは見つかりませんでした。残念ながら、午前中から準備して追っていたのはシシではなくシカだったようです。猟師の一人は「こういうことも少なくはない」と言いますが、その表情は非常に残念そうです。また、「犬がシシに吠えるときはこんなもんじゃない」とも教えてくれました。

筆者ともう一人狩猟を初めて体験した、「色川百姓養成塾」塾生の合谷晶さんは「山の中を歩くのは楽しかったけれど、待つ時間が長く、とても忍耐が必要なんだと思いました」と感想を話しました。

今回シシを捕れなかったのは残念でしたが、とても楽しく良い経験になったので、今後も参加して、シシが獲れた日にはまた報告します。
(執筆:ヨーヘー)

イノシシが掘り返した形跡から向かった方向を判断し、後を追います