「おおきに太田川」開催

自然や人と人とのつながりを見つめ直すイベント「おおきに太田川」が4月21日、22日に円満地公園オートキャンプ場で行われた。–pagebreak–

このイベントはもともと昨年10月に計画されていたが、台風12号災害により延期され、内容を練り直して今回の開催となった。両日ともあいにくの雨だったが、太田川流域からたくさんの人で賑わった。

21日は「前夜祭~縁が円になり宴になる」が行われ、小雨が降る中、さまざまなアーティストのパフォーマンスに、集まった人々は大いに盛り上がった。

22日は前日を上回る大雨となり、急きょステージを円満地公園の管理棟の中に移し、気功、ボイスワーク、お箸作りなどのワークショップが行われた。また、穀物コーヒーや手作りのお菓子などのフリーマーケットも管理棟の2階で開かれ、人気の商品は開始30分でなくってしまうほどの盛況振りだった。

午後1時からは和歌山大学システム工学部の中島敦司教授を招いての講演会「最南端の熊野から低炭素社会を開始する」が開かれ、環境問題やエネルギー問題について話し合われた。参加者からの「石油会社や電力会社に頼らないようにするには?」「電気を作るにはどうすればよいか?」などの質問に中島教授は「簡単なものからやってみることが大事だが、風力は不安定で、太陽光は特許を持っている企業がもうかる仕組みになっている。水力が一番安定していて余分なお金もかからない」と熱弁を振るった。

このイベントを企画した「山川海One Love Peace実行委員会」(山田晃代表)は太田川流域で農林業など自然の恩恵を受けて暮らしている若者のネットワークで、自分たちが住む環境がより良くなるようにと、太田川の清掃活動や山の荒廃に関する講演会、映画上映会などの活動を今までに行っている。

山田会長は「人が集まることで共通意識が生まれ、何かが始まることが大切。こうしてできたつながりで今後も自然や環境のために意欲的に活動していきたい」と話した。

 「太田川」を通して山と海と町の人たちがつながり、ごみの問題、山の問題、エネルギーの問題を考える有意義な時間となった。