技を身に付け、収入源に~シキミくくり講習会

シキミやサカキなどの林産物を販売用に束ねる技術の講習会が、4月3日に口色川地区・色川よろず屋併設の農林産物出荷場で開かれ、住民ら7人が参加しました。

講習会を企画したのは、色川で林業を営む新宅伸一さん。10年ほど前に、製品化されたシキミやサカキが直売所で販売されているのを見て自分もやろうと思い、色川の山林で収穫して大阪・京都・名古屋などに出荷しています。少しずつ規模を拡大し、色川での雇用創出につなげようと力を入れています。

「まず大きい枝葉をハサミでばらして、しみのある汚い葉っぱを取ってください。まっすぐな枝葉を中心にして、葉が内向きになるように少しずつ下へずらしながら切りそろえて束ねます」

新宅さんが説明しながら手際よく束ねて見せます。細かい枝葉も、下のほうに付け足せば、迫力を出せるので、むだにすることはありません。ただ、「葉にちょっとでもしみがあると、時間がたつと汚くなるので、もったいないと思っても取ってしまう。汚かったり、不恰好な商品は返品されるし、次から注文が来なくなるので、とにかく見た目をきれいにそろえる」とのこと。

新宅さんのもとで働き始めて5年目の城村祐次さんは、「最近ようやくましになってきたかな」と謙遜しながら、参加者に束ね方を指導。参加者らは「見ていたらできそうやなと思うけど、実際にやってみるとなかなか難しいね」と話しながら挑戦しました。

講習会は3月から始め、今後も開く予定です。新宅さんは「地域の活性化はやはり仕事があることが大事。技術を身に付けたら、ちょっとでも収入源になる。商品を作ってくれたら買い取るので、ぜひ技術を覚えて家で練習してみてください」と呼び掛けました。
(執筆:たき)

シキミの束ね方を説明する新宅さん

シキミの束ね方を説明する新宅さん