住民主役の獣害対策前進!!

集落環境診断

小阪区で集落環境診断が3月15日に行われた。「集落環境診断」を初めて聞いた人も多いだろう。医療では、病気になったら医者に検査してもらい診断を受け、これからの治療方法の合意を図り、治療していく。これを獣害対策に置き換えたものが集落環境診断と呼ばれている。今回は2人の専門家が色川に来て、診断を進めていった。

午前9時、小阪の住民が続々と集会所に集まってくる。町の獣害担当者も加わり、いよいよ診断が始まった。

流れはこうだ。まず昼までの時間で現地踏査を行う。何班かに分かれ地図とバインダーを持って現地の要所(特に林縁部)を回り、糞や足跡、獣道などの痕跡を記入していく。昼食をはさみ、午後からは、午前中の記録をもとに大きな地図に落としていく。次に地図を見ながら大小問わず課題を洗い出していく。ある程度出たところで今度は課題に優先順位を付けていく。最後にいつまでに何をどういった体制で対策するかをみんなで話し合う。

集落環境診断で大事なことは、住民が主役となること、無理なく対策できる仕組みを考えること。やらされ感が出たり、息抜きできない対策をしたりしてもきっと長続きしないということだ。

今回の診断の結果、①獣の隠れ場所をなくす、②被害や獣道の多いところでの捕獲を強化する、③柵の強化(オジロ用心棒を設置する)の3つが決まった。当たり前のように思われるが、大事なのはみんなで決めたというところだと思う。これから無理なくこれらのことを進めていくために、何度も話し合いが必要になってくるだろう。3月15日、小阪区は獣害対策の新たなスタート地点に立った。

集落環境診断