先人に感謝を捧げて

狩場刑部左衛門例祭

約600年前、一蹈鞴(ひとつだたら)と呼ばれる盗賊を退治し、その恩賞であった寺山三千町歩を色川郷に譲り、郷民を助けたといわれる狩場刑部左衛門。その徳を讃え、慰霊のために毎年行われる狩場刑部左衛門例祭が、11月1日、樫原区の狩場刑部左衛門神社にて執り行われた。

当日は、樫原区(井上百合子区長)の住民や狩場刑部左衛門遺徳顕彰会(須川政明代表)をはじめ、各地区から20名ほどが集まり、例祭に参加。記念碑の前で神事を行ったあと、恒例のもちほりが行われた。たくさんのもちが用意され、参加した方々はみな袋いっぱいにもちを拾っていたが、他地区の行事が重なることなどもあり、参加者は少しずつ減っているという。今後、より多くの人に参加してもらえるよう、例祭の日取りを参加しやすい日に変更することも検討されている。

一年に一度、色川を助けた偉人に感謝をささげる例祭。一人でも多くの方が参加することが、何よりの慰霊になるのは間違いない。しかし、600年たった今も変わらずに今年も無事に例祭が行われたことが、何よりの慰霊になっているのではないだろうか。