
「ハーリャ、ハーリャ」
断続的に雨が降る中、勇ましい掛け声が、那智山に轟く。
7月14日、800年続くとされる那智の扇祭りが今年も開催された。あいにくの雨天の開催となったが、今年は200足のわらぞうりを納めた「笑藁いろかわ」御一行に、なんと特別拝観席を用意していただき、雨に濡れることなく祭りを堪能した。
今回初めてわらぞうりを作った玉水擁さん(小阪区)は「最後のわら縄を引っ張って形を仕上げるところで何度もわら縄が切れてしまい、めげそうになりました。でも、大迫力の扇祭りで活躍しているわらぞうりを見て、来年はもっといいぞうりを作ろう!という気になりました」と話す。「2足しか作ってないけど…」と笑う長澤美和さん(大野区)は「自分が作ったわらぞうりを、大切な神事をしている氏子さんたちの誰かが履いていると思ったらとてもうれしかった」と話し、「来年は10足以上は作る」と宣言してくれた。
扇祭りが終わり、ほっとする間もなく、秋祭り用のわらぞうりの注文が舞い込む。多くのメンバーでこの地域の祭りを足元から支える。それが色川の文化なのだと胸を張りたい。

