寒さ吹き飛ばし大笑い 色川寄席

寄席

寒さ厳しい1月24日夜、口色川会館は笑いと熱気に包まれた。「色川山里文化クラブ」(外山哲也代表)が新春恒例の「色川寄席」を開催。今回も5代目桂文三(ぶんざ)師匠と桂雀喜(じゃっき)師匠が口演を行った。会場には、子どもからお年寄りまで大勢の観客が集まった。

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6回目を迎える今年は南平野区の浦勝良さんによる「江戸芸かっぽれ」で幕を開け、手拍子とともに軽快に舞う姿で会場を盛り上げた。

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続いては雀喜さんによる「はてなの茶碗」。京都で有名な茶道具屋が、茶屋で茶碗をこねくり回し「はてな?」と首を傾げて茶碗を置いて帰った。それを見た油屋は、その茶碗が価値のあるものだと思い、茶屋の主人から無理に茶碗を手に入れもうけようとする。会場は吸い込まれるように噺(はなし)に聞き入っていた。
3番目は文三さんによる「動物園」。仕事が長続きしない男が、ある日変わった仕事を紹介してもらう。それは動物園の「虎」。毛皮をかぶって虎になりすました男と客のかけ合いに、会場は大爆笑。「子どもに落語は『大人の大きな独り言』と言われたことがある」と心配していた文三さんだったが、会場に訪れた子どもたちも終始爆笑していた。
最後は再び文三さんの口演で、演目は「青菜」。隠居の家で仕事を終えた植木屋は酒と肴をご馳走になる。そこで見た隠居夫婦の上品なやり取りに感心し、自分も来客があった際、同じようにしてみようと思い立つ。植木屋夫婦の不慣れでぎこちないやり取りがなんとも面白く、会場の笑いは最後まで途絶えることがなかった。
口演後には、山里文化クラブメンバーが文三さん・雀喜さんとの恒例の食事会を設け、手料理を振る舞った。メンバーとともに残った観客も2人との交流を楽しんだ。
初めて生の落語を聞いた観客は「この面白さは想定外!来年も楽しみ」と語った。まだ寄席に足を運んだことのない方も、ご無沙汰の方も、来年は会場で一緒に大笑いしましょう!(みほ)

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