棚田サミットに稲刈りに大忙し

柱本地区棚田

9月は稲刈りの季節。天気予報を見ながら計画を立て、忙しく稲刈りを行った人が多いのではないだろうか。その合間をぬうように、「棚田を守ろう会」(松木繁明代表)は、イベントが目白押しのひと月だった。9月2・3日には、橋本市にて行われた「わかやまの棚田・段々畑サミット」に、メンバー7人が参加。18日には、恒例の稲刈り体験イベントが行われた。

サミットは今回が3回目の開催。前回はここ色川が現地見学会の会場となり、多くの人が小阪や口色川を訪れた。今回の橋本市でも、初日のシンポジウム、翌日の現地見学会ともに300人を超える参加があったそう。

プログラムの中で特にメンバーを刺激したのは、柱本(はしらもと)地区の現地見学。棚田はもちろん、ビオトープの整備や緑米の栽培、休耕田で栽培したヒマワリの種で作るオイルしぼりの実演など、さまざまな活動が紹介されていた。メンバーは早速、緑米の栽培の仕方を尋ねたり、ビオトープ用のメダカを譲ってもらったりと、自分たちの棚田に生かせるものを吸収していた。来年以降、新たな試みが始まるかもしれない。

ビオトープの様子

稲刈り体験イベントは、あいにくの雨模様で、一般参加はすべてキャンセル。だが、メンバーと「認定NPO法人樹恩ネットワーク」の参加者11人は、降りしきる雨にも負けず午後2時頃まで手で稲を刈り続けた。

今年は過去最高の収量が予想され、下から見上げる稲の量は圧巻の一言。しかし、残念なことに、稲刈り直後にやってきた台風で、稲をかけたなるの多くが倒されてしまった。2日間にわたって立て直し作業が行われ、すべてのなるは無事に立て直された。

同会に限らず、棚田での米作りは本当に厳しい。その分、収穫の喜びはひとしおで、きっと、新米も特別な味がするに違いない。