お茶の収穫始まる

5月。お茶の収穫シーズンがやってきた。色川の茶畑から「ブーン、ブーン」と茶刈り機の音が響いてくる。色川茶は昔からの名産で、熊野古道・大雲取越の地蔵茶屋では、古道を歩く旅人たちに振る舞って疲れを癒やしていたそうだ。

そんな色川には茶工場が2つある。一つは色川茶業組合。昔からの工場で主に地元の人が運営をしている。もう一つは農事組合法人両谷園(外山哲也代表)。主にIターンのメンバーが中心となって運営をしている。

同園は34年前に故・榎本靜夫さんが始めた茶工場で、無農薬のお茶の栽培、製茶、販売をしている。商品は主に煎茶、ほうじ茶、紅茶の3種類だ。

今年、同園は例年より1週間ほど遅れて収穫が始まり、約10日かけて11軒の生産者が刈り取った生葉を製茶した。今回は収量が悪く、昨年よりも2割ほど減収。原因は様々だが、今年は気温が低くあまり芽が伸びなかったことがあげられるようだ。だが、生産者で工場長の松本安弘さんによると、そもそもお茶の木に力があればちゃんと芽が伸びてくれるという。

これを書いている私も生産者の一人。来年こそはより良いお茶がたくさん収穫できるように励みたい。そして、6月下旬ごろには二番茶の収穫が始まる。たくさん収穫できることを願う。