龍神さまに水の恵みを祈る斎講

6月10日、小阪区の南泉寺で斎講(ときこう)が行われた。龍神さまに水の恵みと作物の豊穣を祈るこの行事。供えるのは「八大竜王」を杉の皮に記したもの、「風雨順調」「五穀成就」を記した紙を竹に挿したもの、「ギボウシ」と呼ばれる葉にのせたおむすびだ。

南泉寺と同じ臨済宗妙心寺派の円心寺(天満区)の住職が来て、読経が始まる。

昨年から住職の息子さんが後継者として同行し、一緒に読経する。声のハリ、息の長さに若い力を感じ、世代交代、継ぐとは、そんなことも思いつつ、龍神さまにお祈りをした。

今年は、東部地区のいきいきサロンの日と重複していたことから、南平野区の汐崎洋子さんが参加してくれた。年々人が少なくなり、寂しく感じていたので、とてもうれしい訪問だった。「隣の区だけど全然知らんもんね、勉強になりました」と話していた。

お参り後には、おつまみやお菓子、尾林康夫さんが差し入れてくれたお弁当とスイカなどを食べながら歓談した。同じ日に、同じように祈り、食べて飲み、おしゃべりをする。時と時の狭間にいて、先人たちの気配もどこかに感じる。行事の大切さは、論理を超えたところにある、そんな気がしている。