「大般若」の祈祷会

大野区の伝統行事「大般若」の祈祷会が1月15日に楞巌寺にて行われた。–pagebreak–楞巌寺は同区の北西の山に位置し、集落を一望できる。

祈祷会が始まる30分ほど前から少しずつ住人が集まり始めた。寺の急な石段を上りきり一息つくと、あちこちから「階段がしんどい」「年齢を感じる」という言葉が聞こえてくる。

普段はひっそりとしている楞巌寺だが、この日は約40人が集まった。年初の行事のためか里帰りした人の姿も見られた。久しぶりに会う顔、久しぶりに見る寺からの眺め。世間話の行き着く先はやはり子どもの頃の思い出である。

祈祷会は厳かな雰囲気の中、地域の安寧や住民の厄災消除を祈願する読経、そして厄払いが行われた。その後の住職の法話では「一年の計は元旦にありというように、年の初めに祈るのは大切なことである。そしてまた普段からの自分の行き様を見つめるのも同じく大切である。変化の激しすぎる、想定外の多すぎる世の中であるからこそ、見つめ直すことが大切」と述べた。

祈祷会の終了後、境内で餅まきが行われた。皆に餅が行き渡るどころか、両手がいっぱいになるほどの餅が用意され、豪快にまかれた。餅が投げられるたびに歓声が響き渡った。(えい)

厄払い・年祝いの餅まきの様子