高野町・熊野市と集落支援員らが交流

高野町のむらづくり支援員、熊野市の地域おこし協力隊員が、4月3日に那智勝浦町色川地区を訪問し、同地区の集落支援員らと交流しました。

むらづくり支援員、地域おこし協力隊員は、都市部に居住する人が、過疎・高齢化が進む地方に移住して、地域おこしや住民の生活支援などに従事しながら、その地域の振興を図るもの。集落支援員は、集落を巡回しながら状況・課題を把握し、住民や自治体職員とともに課題解決や地域活性化に取り組むもの。いずれも総務省の過疎対策、地域力の維持・強化を目的とする事業です。

高野町から訪問したのは、西小田原地区で活動している木野勢雄也さんと、杖ヶ薮地区で活動している平床節子さん、熊野市からは紀和町西山地区で活動中の塩家正広さん。色川地区からは、色川地域振興推進委員会の原和男会長、浦勝良・前役場色川出張所長、2009年1月から9月まで同地区で集落支援員として活動した山内裕紀子さんと井口志乃さん、昨年10月から活動中の瀧岡寛子さんが参加しました。

交流会では、互いの地域の概要や活動内容、課題、今後の取り組みなどについて発表し合い、意見交換しました。大野地区で活動した山内さんは「支援員に何をしてもらいたいのか、地域側から要望があると、より充実した活動ができると思う」と地域の主体性が重要であることを強調。75?89歳の7世帯11人が暮らす杖ヶ薮地区で活動する平床さんは、「若者がいない中で集落の未来を語れない今、未来を語れるようにしたいと思っている。色川での取り組みを聞き、現在の活動が独りよがりになっていないか、住民の声を聞き確認したいと思った。また、現在孤軍奮闘している状況で、むらおこしに向けた仲間づくりもしていきたい」と話しました。

原会長は「日本各地で多くの集落が消滅の危機に直面しているが、集落支援員や地域おこし協力隊員などの若者が入ることで、集落が生き返る可能性がある。地域住民や支援員・協力隊員同士の輪が広がり、町内でも積極的に取り組む地域が出てきてほしい」と思いを語りました。
(執筆:たき)

色川地区の籠ふるさと塾で行われた交流会
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