大型イベントで棚田をアピール

そびえ立つ大きな建物。そこに吸い込まれる人々。中は熱気に包まれ、どこもかしこも人、ひと、ヒト。ここは、環境とエネルギーの未来展「エコプロダクツ」の会場。場内には、イオン、味の素、CANON、マツダなどなど有名企業がブースを展開し、環境に優しい技術や活動が紹介されている。

会場内を奥へ進んでいくと、一画に「日本の棚田共同展示コーナー」が。ここに、全国12の棚田保全団体が集結し、色川からは「棚田を守ろう会」(松木繁明代表)が和歌山県の呼びかけで出展。小阪区・矢作忠さんと峯茂喜さんが東京へ赴き、棚田の活動や色川産品を宣伝した。

今年で19回目を迎えるこのイベント、来場者は3日間累計でなんと16万人!色川ブースは、耕人舎の梅・ゆずエキスや梅・ゆず・ブルーベリージャムの試食のほか、各種産品と、初めてしめ縄・リース飾り、わら草履も販売し、完売!まではいかないが、興味を示す人は多かったようだ。

当日は、以前色川に住んでいた益子美佐江さんや柳原さつきさんも応援に。素晴らしい営業トークで、販売に貢献してくれた。 「本当に人が多くて、色川暮らしの私にはとても大変だったが、団体同士の交流など、これからの活動のいい刺激になった」と話す峯さんは、大作のパワーポイントを駆使して、イベントブースで棚田の活動を紹介。矢作さんも「山村留学や狩猟ツアーなど、色川に来るきっかけを充実させていくと、もっといい広報の場になる」と手応えを話してくれた。

「那智勝浦町に行ったことがある!」「近いうち色川に行きます!」という人たちにもちらほら出会うことができた。色川の空気を東京に運び、こうした地道な広報活動を続けることで、色川のファンや未来の担い手はじわりじわりと増えていくに違いない。