よもぎちに舌鼓「色川だより」主催

 「よもぎのあんもち、うまいやろ。もちつきしよら」

数カ月前の「色川だより」(新宅伸一代表)の編集会議で、伸一さんから出た言葉。

「なぜ『色川だより』でもちつき??」というみんなの疑問は、そっと胸にしまい込み、「摘みたてのよもぎの新芽でついたよもぎもち」の魅力にひきつけられ、3月10日、「色川だより」主催のもちつきイベントが、口色川会館で行われた。

 前日、もちつきの準備に集まったのは「色川だより」のスタッフ3人。口色川の古田安さんもボランティアで手伝ってくれ、道具やまきの準備をしたり、もち米を洗ったり、大野の松葉一伸さんが摘んでくれたよもぎを選別してゆがいたりした。

当日は朝からあいにくの雨。「たくさん人が来るかな…?」と誰もが不安を抱きつつも、午前7時半ごろからもち米を蒸し始め、伸一さんが炊いてくれたあんこの仕上げをする。

なぜかテレビの取材も入り、伸一さんがこのもちつきを「『色川だより』の27周年記念」と説明しているのを聞いて、「そうだったのか!」と皆ひそかに驚く。

最初のもち米が蒸し上がり、とりあえずもちつき機でよもぎもちをつく。おいしそうなよもぎもちができ上がるが、まだお客さんは来ない。

口色川の岡口努さんが、うすときねを準備してくれたので、次に蒸し上がったもち米をきねでつく。「このまま人が来なければ、スタッフだけでもちをつくのは、体力がもたないのでは…」

 と危惧するが、そうこうしているうちに、ちらほらとお客さんが来始めた。

来てくれたお客さんや子どもたちにももちをついてもらい、つき上がったもちをまるめ、ぜんざいやきな粉とともに提供する。子どもたちも「おいしい」とうれしそう。

続々と人が集まり、白いもちもよもぎのあんもちも、次々となくなっていく。伸一さんも、用意しておいたカレーうどんや焼きそばをみんなに振る舞っている。

スタッフの心配をよそに、たくさんの人が集まり、お昼前にはほとんどのもちがなくなった。雨の中、来てくれた皆さん、お手伝いいただいた皆さん、本当にありがとうございました。少数精鋭(?)の「色川だより」をこれからもよろしくお願いします。