
8月24日に那智勝浦観光機構×松本林業(株)による魅力向上事業(モニターツアー)を開催した。ツアーの体験者は旅行会社の関係者で構成されており、観光機構の職員含めて7人が参加した。
午前中は松本林業山林内を通る熊野古道の道普請。松本林業は、世界遺産である熊野古道を林業ならではの方法で維持管理している。今回、体験者はその方法を見学し、また一部の作業を実際に行った。伐採木のトビを使用した搬出や、土留め、土の採取~土入れなどである。体験者は「人々が歩く古道はこのようにして守られているんですね。自然に優しい方法を活用していて、貴重な体験でした」と話していた。
午後は口色川会館で口色川住民とツアー体験者の交流会を行った。色川住民から体験者へさまざまな意見や話などが提示され、1時間ほどではあったが、体験者にとって大変貴重な時間になった。
今後は、今回のモニターツアーのフィードバックを経て、11月から「観光事業・林業体験」として商品化していく予定だ。
この林業体験を企画したのは、日本の林業・山林について老若男女・国内外問わず多くの人に知ってもらいたいという思いからだ。現在、林業・山林は多くの課題を抱えている。少子高齢化による担い手の不足、手入れ不足による土砂災害のリスク、メガソーラーによる森林破壊、傾斜地等での作業道の開拓。他にも挙げればキリがない。
松本林業は架線や修羅といった山林を傷付けにくい技術を軸にした搬出方法を取り入れてきた。また、令和5年から始まった那智の滝源流域保全事業なども那智の滝とその源流域を保全していく取り組みだ。言わば「環境保全型」の山林経営を行っている。
この山林の保全は二酸化炭素(CO2)削減や涵養機能力向上に繋がる。生活用水・農業用水も山林からの恩恵である。そういっ 業体験の参加者に伝え、山林に興味を持ってもらい、皆で保全していく。その第一歩として「林業体験」を企画した。今回のモニターツアーは実現への第一歩だったのだ。
