救急救命法の講習会を開催

那智勝浦町立色川小学校育友会(大石健司会長)と町立色川中学校育友会(吉田創会長)は、救急救命法講習会を、6月3日に同小学校講堂で開催し、保護者や中学生、教員ら約25人が参加しました。–pagebreak–

夏の水遊びシーズンを前に、水の事故など緊急時に必要な心配蘇生法やAED(自動体外式除細動器)の使用方法を学ぶことが目的で、講師として町消防本部救急隊員の石田保史さんと下平武史さんが指導に当たりました。

まず石田さんが救命の4つのポイント「1できるだけ早い119番通報」「2発見者の適切な応急処置」「3救急隊の高度な救急処置」「4病院での適切な医療処置」を説明し、「1と2が非常に重要なので、今日はしっかり学んでマスターしてほしい」と話しました。

次に、下平さんが人形を使って、急病人の発見から救命処置の流れを実演しながら、人工呼吸法と心臓マッサージの方法を説明。また、参加者同士で呼吸の確認方法を体験しました。そして、再び人形を使ってAEDの使用方法を解説した後、参加者が3つの班に分かれて、心配蘇生法とAEDの実技訓練を一人一人行いました。

最後に、石田さんは「AEDがなければ心肺蘇生法だけでよいが、AEDが1分遅れると助かる確率が10%減るとされるので、何人かそばにいたら、1人はAEDを取りに行ってほしい。色川は緊急通報を受けてから救急隊が到着するまで30分以上かかるため、隊員が来るまで住民の皆さんでがんばってもらいたい」と伝えました。

参加した保護者は「色川は救急車が来るまでに時間がかかるので、まず自分が応急処置をできることが大事だと思い参加した。今後も、けがの応急処置などの講習会もやってもらえたら」とのこと。

また、吉田会長は「これから子どもたちが川や海で遊ぶ機会が増えるが、まず水の事故が起こらないよう気をつけてもらい、緊急時には自分が行動を取るという意識を持ってもらいたい。色川にはAEDが学校にしか置いてないようなので、各集落などに設置が必要ではないか」と話しています。
(執筆:たき)

人形を使って心肺蘇生法を説明

参加者一人一人が発見時の対応からAEDの使用まで訓練しました