初めての紅茶作り体験

真夏のような陽気となった6月25日、円満地公園オートキャンプ場で紅茶作り体験が行われました。–pagebreak–

同キャンプ場では毎年ゴールデンウィークに茶摘み・釜炒り茶作り体験を実施していますが、紅茶作り体験は今回が初めて。試験的な企画のため、参加者は口コミで町内の男性2人と小学1年生の男子2人、紀宝町、串本町から女性が各1人の計6人。茶葉や製茶方法などは、「熊野紅茶いろかわ」を製造販売している農事組合法人両谷園(外山哲也代表)の協力、指導を得ました。

紅茶作りの手順は、
1 摘採(てきさい):茶葉を摘む
2 萎凋(いちょう):風通しの良い部屋などに広げて一昼夜ほど置く。生葉をしおれさせて揉みやすくするのと、茶葉の中の酵素を活性化させて香りや味を生成させる
3 揉捻(じゅうねん):力を加えて1時間ほど揉む。茶葉の組織や細胞を粉砕し、酵素によるカテキンなどの酸化反応を促進させ、発酵が均一に早く進むようにする
4 発酵:濡れタオルなどをかけて湿度を保ち、発酵させる。全体が褐色になり、紅茶独特の香りが出てくる
5 乾燥:乾燥させ、酵素反応を止める

今回は1摘採と2萎凋は前日にキャンプ場側で行い、25日は3揉捻から作業開始。参加者は慣れない手つきで一生懸命茶葉を揉んでいました。

1時間ほど揉んだ後、2時間ほど発酵させます。その間に昼食をとり、雑談をしながらのんびりと茶葉が発酵するのを待ちます。参加者の一人は「待ち時間が長く、時間がもったいないという人もいるかもしれないが、こういうゆったりとした体験も良いのでは」と話していました。

発酵が進むにつれ、辺りには紅茶の良い香りが漂います。2時間たって、最後に乾燥させます。ホットプレートなどで乾燥させる方法もあるようですが、今回は自然乾燥。1日では乾燥しきれないので後は家に持ち帰ってもらって各自乾燥することに。

参加者は皆、緑の茶葉が揉まれていくうちに褐色になり、発酵させるとさらに色づき紅茶の香りが出てくるというのが非常に印象的だったようで、「次回もまた参加したい」と話していました。

今回は試験的な体験でしたが、同キャンプ場では来年以降、体験メニューの一つとして実施できるよう両谷園と協力して準備を進める予定です。
(執筆:創)

茶葉を揉む参加者

発酵させると褐色に色づき、紅茶の香りが出てきます

むしろの上で乾燥させます