那智勝浦町消防団第6分団(松木繁明分団長)の定期訓練が10月16日に行われた。定期訓練では、部隊行動の基礎を作る各個訓練や放水訓練が行われ、いつ訪れるかわからない有事に備えて団員たちは励んでいる。
しかし、今回の訓練は少し違った。色川の川は水量が多い地区もあれば、少ない地区もある。そこで、水を確保するために23年前に休校し廃校となった妙法小学校のプールを清掃し、防火水槽として活用することに。
訓練当日、妙法小学校に団員17人が集合。まずプールの水を抜く作業と、生い茂った雑木を伐採する作業に分かれた。だがこの作業はそう簡単には終わらなかった。特にプールは泥や落ち葉などが溜まっていて、排水するバルブもどこにあるか分からないため、作業は難航した。
泥などは消防車のポンプで吸うことができず、発電機が付いた大型ポンプで吸水した。吸い始めて1時間が経過し、2時間、3時間経ってもなかなかプールの水は減らない…。泥や落ち葉などのゴミを取り除きながらの作業だったので、さらに時間がかかった。その上、吸った水を排水する場所が遠いため、途中に簡易プールを設置し、そこからは消防車のポンプで吸うのだが、そこでもゴミが詰まり、しばしば機械が止まってしまった。午後もその作業が続いたが、水位が下がるごとに泥なども増え、結局吸い切れないまま、日が暮れて作業は終了した。
作業の続きは次回行うこととなったが、このプールが防火水槽として活用できるようになれば、火災時に重宝されるに違いない。