よもぎを植えて特産品に

4月15日午後。色川の玄関口、南平野は中田商店前の畑に、続々と色川東部地区住民が集まってきます。各自が持ち寄り、せっせと畑に植え始めた苗は、なんと「よもぎ」。町公民館妙法分館の活動の一環として、今年から栽培を始めました。

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雑草のはずのよもぎを、なぜ栽培?きっかけは、女性たちの「昔はようけあったよもぎが減ったね、草餅つくのに探し回るよ」との声でした。鹿の増加や、草刈機による徹底したヒモ刈りが影響しているようです。

この畑では、今まで分館長の西浦勉さんがコスモスを育てていたが、世話が大変なのでやめることにしました。とはいえ、荒らさぬよう草を刈るだけでは、もったいないしつまらない。よもぎなら手間がかからず、見栄えもよいと考えました。収穫したら草餅をつき、秋に分館が主催する恒例の農産物品評会で売るほか、草餅用に生葉で町の住民に販売したり、よもぎを使った新製品を開発したりといった可能性も広がります。

西浦さんや分館役員の女性陣呼びかけに応え、この日は14人が植えつけに参加。作業はできないが協力をと、自らの田などで苗を集め、届けに来る人も。春とは思えぬ冷たい雨の中でしたが、参加者は「苗植えるのにええ天気やね」と、1畝の畑に約1300株を、1時間あまりで植えました。「まさか今日だけで植え終わると思わんかった。苗がそんなに集まらんやろうと思っていたが、皆がたくさん持ち寄ってくれたおかげ」と西浦さん。次は夏ごろに除草作業をする予定です。

(執筆:スノッチ)

冷たい雨の中、よもぎを植える住民たち