もしもに備える「防災講座」

防災講座

井関在住の防災士、久保榮子さんを講師に迎え、「水害体験とチョコット防災講座」が11月8日に口色川会館で開催された。

久保さんは、2011年9月4日に起きた紀伊半島大水害を経験し、それがきっかけで防災士になった。現在は、自らの水害体験と、それに基づいた防災講座を、娘さんとともにさまざまな場所で行っている。以前から色川での開催も希望しており、今回、口色川区の新宅伸一区長の協力で実現した。

講座は紙芝居形式で、自身の体験を画用紙9枚にまとめ説明した。久保さんが強く話していたのは、「決められた避難マップなどに頼るのではなく、自らの判断で一番安全なところに、とにかくすぐに逃げること」、さらに「普段から常に、『もしも』の想定をしておくこと」の2点だ。

なかなか自分事として、日常から自然災害への備えをしないが、備えることで生存可能性が大きく上がることを、今回の水害や東北の大震災でも皆が気付いていることだろう。

今後、色川での定期的な講座の開催も検討されている。久保さんの本物の言葉を、子どもたちをはじめ多くの住民に聞いてもらい、防災について再度皆で考える時間を作っていくことが久保さんの願いであり、自らの命を自らで守っていく術なのではないだろうか。