縄文時代のごちそうを食べよう!

縄文体験

春休みの3月31日、縄文人たちが食したであろうごちそうを子どもたちと一緒に調理するイベントが「色川寺子屋」の企画で行われた。場所は大野区のコロコロランド。メニューは、天然オーブンでの鹿肉の蒸し煮、ツブラジイの澱粉部を使ったどんぐりクッキー、大きな実のマテバシイのどんぐりご飯である。

天然オーブンは、深さ50センチほどの穴を掘り、焼き石を置く。下味をつけた鹿肉をキャベツの葉で巻き、それを焼き石の上に置き、その上からまた焼き石を被 せ、最後に土で埋めれば蒸気が上がって1時間足らずで完成する。マテバシイの実は少々硬いので下茹でをした後に米と混ぜて炊いたが、非常に甘くて好評で あった。殻を割りやすく下処理が簡単で、栗よりも優秀かもしれないとの声も。

協働の作業は子どもたちと行いながら、手隙の時は、誰もが心地よく駆け回ったり、川で釣りを楽しんでいた。幼少児から小学生までが共に過ごす場の貴重さ、有意義さを感じたひと時だった。

寺子屋とは、その名の通り、江戸時代に存在した教育システムであり、色川寺子屋は「地域住民が子どもたちを教育した」というスタイルを所以にしている。

現在、色川小中学校の新校舎建設が進んでいるが、今後も色川に学校が残るためにも、地域に子どもが存在し続けることが不可欠である。色川で子どもを育てる魅力を 外部に発信することも課題であろう。因みに、この会の様子をSNSで発信したところ、千件超える閲覧数があり、大変な反響があった。

社会的に子どもの生育環境、教育環境への懸念は、随分前から論じられている中、①自然豊かな環境を生かした取り組みであること、②地域が子どもを育てる、つまり家庭でも学校でもできないことを行うこと、これらの共通点は、子どもを型にはめ込むことなく子どもの伸びやかな自立性を大切にしていることであり、そこに多くの人に共感を得たと思われる。

色川寺子屋は、月に一度のペースで行っていく予定ですので、どうぞご協力よろしくお願いします。

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