寒川の住民と獣害対策の意見交換

日高川町寒川(そうがわ)地区の住民ら15人が、6月26日に色川地区を訪問し、色川地区の鳥獣害対策の視察、意見交換などを行った。–pagebreak–

寒川地区では、主産業であるシイタケが甚大な鳥獣被害を受けており、特にサルの被害で産業が壊滅状態に追い込まれている。そこで、平成23年度より県の「過疎集落再生・活性化支援事業」を活用し、鳥獣害対策やシイタケ産業の復活、地域活性化に取り組んでいる。

その中で、モンキードッグ(サル追い払い犬)による獣害対策の推進を計画していることから、平成20年度にモンキードッグ育成を導入した色川地区の取り組みを、今回視察することになった。

意見交換会では、まず寒川地区の堺好孝さんが「寒川地区は約200戸420人で、高齢化が進んでいる。鳥獣害がひどく、シイタケの生産量が減っており、困っている。鳥獣害対策を強化し、生産量を上げたい。サルの被害が大きいことから、今回は特にモンキードッグの取り組みについて教えてもらいたい」とあいさつ。

色川鳥獣害対策協議会の曽根和仁会長が「色川地区も210数世帯、約400人、鳥獣害が深刻で、寒川と同じような状態。特徴的なのはIターンが多く、人口の3分の1以上を占めていること。モンキードッグは9犬いるが、積極的に運用しているのは5犬程度で、農業を専門にやっているIターンが飼っている」と話し、色川地区でのモンキードッグの導入の経緯や、訓練方法、効果と課題、モンキードッグ以外のサル害対策などについて説明した。

また、寒川地区では平成23年にサル用大型捕獲オリを設置しており、色川地区でもモンキードッグのいない集落での大型捕獲オリの設置を検討していることから、寒川地区側がオリの設置状況について説明した。

その後、曽根会長が飼っているモンキードッグや、色川産品を販売している色川よろず屋を見学した。

なお、7月3日には色川地区住民が寒川地区を訪問し、視察・交流を行う予定。(たき)

曽根会長のモンキードッグを見学