生涯現役!女性のパワーが照らす南平野の未来

南平野婦人会

この春、南平野区不動坂の広さおよそ5畝の小さな畑で、南平野婦人会の女性たちによる大きな挑戦が始まりました。
南平野婦人会は15年ほど前まで、およそ30人名近くの女性が活動していましたが区民の減少とともに会員数が減り、現在は14人が所属しています。毎年秋に小阪区と共同で開催される農産物品評会の準備や運営、季節の行事のもちつきや食事係を担当します。会員数が多かった以前はこれらの活動に加え国民保険料や年金の集金も行い、支給された手当てを会の運営費として積み立てていました。

こうして先人が築いた資金もここ数年は減ってゆくばかり・・・。「この状況を何とかしなくては」と立ち上がったのが元婦人会会長の井上照子さんでした。新年会の場で井上さんから皆に、「休耕地を開墾し、婦人会で野菜を作ってこれを加工・販売し、独立して資金作りをしていくこと」が提案されました。

これまで脈々と親から子(嫁)へと受け継がれてきた生活の知恵が、過疎化や核家族化が進む中で今まさに途絶えようとしています。野菜作りの基礎や保存食作りの方法も今のうちに80代の方から習い、次の世代に引き継いでいかなければ、との危機感も井上さんの中にはありました。

この思いに婦人会のメンバーも賛同し、今年3月から畑作りが始まりました。5月には小阪からの応援や男性陣も駆けつけ、獣害よけの柵やネットの設置、水の引き込みが完了し、いよいよ野菜が定植されました。しかし梅雨の間の日照り不足と、それに続いた台風の影響で野菜の成長は芳しくありません。わずかな収穫を分け合ったり、キュウリを糠漬けにして近所のお年寄りに届けたりしています。

「とにかく協力して何でもやってみる!」のチャレンジ精神で、次は秋播きの野菜作りが始まります。畑での共同作業や休憩時間のおしゃべりをとおして、住民同士の交流や一人暮らしのお年寄りの生きがいも少しずつ生まれています。地区を明るく住み良い場にするのは私たち一人一人。住民それぞれが主役になり、いつまでも元気で現役でいることが地域に活気を与えるのではないでしょうか。南平野婦人会の今後の活躍に乞うご期待!