狩猟ブームで田舎のファンを増やせ!

狩猟体験ツアー

昨年に続き、今年も色川で狩猟体験ツアーを実施している。狙いは「まち」の人に獣害の深刻さ、田舎の豊かさを知ってもらいたいというもの。「まち」というと、以前、東京駅のホームを歩いた時にふとこんなことを思った。

「今、すれ違った何人の人が獣害という言葉を知っているのか」

いわゆる職業病というやつだ。そして答えは想像に難くないだろう。

しかし、最近では「狩ガール」の出現や、テレビ番組でも取り上げられるようになってきている。いわゆる狩猟ブームというやつだ。そして減少傾向にあった狩猟免許取得者数もここ数年微増している。

さて、47都道府県で一番免許取得者数が多いところはどこだろうか。答えは東京都だ。もちろんパイのでかさが桁違いではあるが、意外にも思える。だが、実態はほぼペーパー猟師であり、3年で更新せずに辞める人もまた多い。

しかし、この状況をうまく利用しようと動いている団体がある。狩猟免許取得者(以下、狩猟者)のいない集落で、そういう都市部の狩猟者にわなをかけてもらおうというものだ。わなをかける場所は集落で話し合って決め、そこにわなをかけてもらう。日常の見回りは集落側が行い、狩猟者にはわな周辺の様子が動画付きのメールで送られてくる。定期的に謝肉祭を集落の人と狩猟者で行うこととし、この狩猟者を「クラウド猟師」と呼んでいる。団体はその延長として、狩猟者に地域のファンになってもらい、クラウド猟師から地域の猟師になってもらうことを狙う。課題は多いだろうが、ぜひ頑張ってもらいたい。

さて、色川でも多くの人に地域のファンになってもらいたい。準村民制度も形になりつつあり、その土台はしっかりしたものがあるように思う。あとはいろんな切り口で色川を知ってもらい、まずは好きになってもらう。今後も狩猟体験ツアーを、獣害を知り、色川を知り、ファンを増やす切り口の一つとして継続させていきたい。

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